『Xtra Cherries』(2025)

全曲聴けます (2025.7.25)
昨年来日も果たし期待された新作。
アルバム全体を通して、新鮮なアレンジが随所に感じられ自然でカラフルな仕上がりになっています。板についたボーカルに加え以前にも増した幅広い曲のスタイルが収められており、「まだまだ現役」なんて言葉すら不要な、力強いアルバムに仕上がっています。なんで国内で発売しないんだろう?なんで???
・1曲目、曲名でてっきり鼓動で始まるのだと安直に思っていましたが、シンプルなピアノに自信をつけたチップのボーカルで勝負という今までのアルバムの導入部とは違ったスタイルでいい意味で裏切られました。
・2曲目、このアルバムから2曲目のシングル扱い。出だしやコーラス前後に登場する声(この声は誰?)といいバックの皆で歌うスタイルといい良いアクセントになっていて、序盤からチップのボーカルをじわじわと浸透させていく作戦なのか、楽しい曲に仕上がっています。
・3曲目はお馴染み泣く子も黙る名曲。ドニーがいた時のズナフバージョンと歌い回しなども変わらなく好印象。いやぁ当たり前だけど改めて良い曲だわ。
・4、5曲目と事前発表済みの曲が並びアルバム序盤の滑り出しはこれまで以上に良い。
・4曲目はこのアルバムの1枚目のシングル扱い。この曲には色々といろいろのようですが、、、こういう(疑惑?のある)曲をビデオにしてしまうほど今回の出来にはチップの余裕というか自信が表れています。(ということにしておこう)
・6曲目、クイーンの有名なフレーズで始まるもその後はポップなチップワールド全開。終わりも同フレーズで締まるこの曲好きだな。
・7曲目、どこから出てきた?と要らぬ心配してしまう歌ものメロディアスな曲。いいね。
・チップお得意の曲調でクレジットが豪華な8曲目ですが、ロビンザンダー味はほとんどなし。デレク味も、、、と思っていたら最後にこれこれ!というギターが収められていました。
・9曲目は驚きのストーンズカバー。チップがやるこういう曲調は初めてで新鮮味しかありませぬが、チップの声質もこの曲調にハマってる。こういうピアノは大好物だしネルソンのスライドギターもいいアクセント。やるな。ちょい前にチップも参加したクワイヤーボーイズに触発されたのかな。
・10曲目はあの曲の焼き直し。チップだけだったら出てこなさそうなコード進行はドニーと一緒につくったから。たぶん。そこにチップが新たなフレーズを散りばめて新たな曲に創り上げています。なぜかCDのみ収録。アナログにも入れたら良いのに勿体無い。
・11曲目、featドニーとあり当初より期待されていた曲。アルバムに先行して聴けておりましたが、あれ?これボーカルドニー?と世界中がザワザワしておりました。チップインタビューによるとドニーはピアノだけ。ボーカルはロバートという昔ジャーニーそしてVinnie Vincent Invasionのファーストアルバムでボーカルだった人が参加しています。全編この人が歌っていますが、落ち着いた歌声でアルバム通して聴いても違和感なし。
まだ店頭には並んでいないとは思いながら今日2025年7月25日ディスクユニオンに寄ってみましたが、まぁ置いてないわね。代わりにというかなんとZFMが面出しで並んでいましたよ。
発表前の経緯
インパクトのあるこの下品なアルバムジャケットをネットで見つけ喜んでしまいました。
アルバムジャケットのネオンなデザインが目を惹き、甘く誘惑的な魅力を放っています。また、アルバムロゴも真空管を思わせるレトロなネオン風に統一されており、今までにない気合いを感じます。
それにしても有言実行タイプなチップは仕事が早い。
Artwork by @jasoncaminoだって。
チップの脇を固めるギターの人がこのジャケデザインしてたんか。
ということは100%バンドの意向が反映されているということね。
今回のアルバム紹介文は以下のようなものになっています。
シカゴ出身のハード・ポップ・バンド、イナフ・ズナフの2025年作フル・アルバム。バンド本来の魅力である、美しく洗練されたプロダクションと耳に残るフック満載の楽曲に加えて、超豪華ゲストアーティストたちの参加が大きな話題となっている。ロビン・ザンダー(Cheap Trick)、ロバート・フライシュマン(初期Journeyのヴォーカリスト)、ニール・ショーン(現Journeyのギタリスト)、スティーヴ・スティーヴンス、グンナー・ネルソン(Nelson)、ドニー・ヴィー&デレク・フリーゴ(Enuff Z’Nuffのオリジナルメンバー)と言った、まさにメロディック・ロックの巨匠達と共演を果たしたこれまで以上に豪華な仕上がりとなっている。
https://diskunion.net/metal/ct/detail/1009048928
The brand new album from the legendary melodic rock maestros comes with a little something extra on top – a line-up of stellar guest artists!
https://cleorecs.com/products/enuff-znuff-xtra-cherries-cd?_pos=36&_sid=f165e2d3c&_ss=r
In addition to the band’s always lushly produced and hook-filled songs, these tracks also include performances from Cheap Trick’s Robin Zander, original Journey vocalist Robert Fleischman and current Journey axeman Neal Schon, GnR’s Steve Adler, Gunnar Nelson and lots more!
Watch for full concept videos for the singles “No Cold Feeling” and “Heavy Metal” with a full publicity campaign waged by ABC PR!
シングル「No Cold Feeling」と「Heavy Metal」のフル・コンセプト・ビデオにご注目ください。ABC PRによる大規模なプロモーションキャンペーンも展開されます!だって。
↓この2本目のビデオ「No Cold Feeling」はアルバム発表当日に公開されました。
↓1本目のビデオ「Heavy Metal」はこのアルバム発表の景気付けとしてアルバム発売の1ヶ月前に発表されました。
何やらストテンの影があるとか無いとか。
ソングリスト
1.Heartbeat
2.No Cold Feeling (feat. Steve Brown)
3.Sanibel Island (It’s Outta Control)
4.Heavy Metal
5.Magnificent (feat. Steve Stevens)
6.Back To The Wall
7.Take It Or Leave It
8.You Make Me Wanna Lie (feat. Robin Zander & Derek Frigo)
9.Star Star (feat. Gunnar Nelson)
10.Shine (feat. Robert Fleischman, Neal Schon & Donnie Vie)
ソングリスト(CD ver)
1. Heartbeat
2. No Cold Feeling
3. Sanibel Island (It’s Outta Control)
4. Heavy Metal
5. Magnificent
6. Back To The Wall
7. Take It Or Leave It
8. You Make Me Wanna Lie
9. Star Star
10. Zillion Miles Away
11. Shine
「Zillion Miles Away」はスティーヴン・アドラー(元Guns N’ Roses)参加のCDのみボーナス・トラック。
3曲目は見覚えあるタイトル。4曲目のタイトルは以前アルバム『Brainwashed Generation』収録予定だった曲かも。
気になるのはやはりイナフズナフメンバーが参加している「You Make Me Wanna Lie」やアルバム最後を締める「Shine」ですね。
Disk UnionサイトだとVinyl&CDが8月上旬発売予定。CleopatraサイトだとCDが2025年7月18日頃の発送を予定となっています。


