Chip Z’nuff『Strange Time』(2015)
アルバム概要
2015年2月に発表されたChip Z’Nuffのソロアルバム。
中身は2008年のChip中心のプロジェクトJohnnie Rotten Jrのアルバム『the death of harry potter』と、元Guns n’RosesのドラマーSteven AdlerとChipが一緒にやったEPをボーナストラックとしてくっつけたアルバムです。
このゆったり&浮遊感たっぷりのアルバム『Strange Time』は、チップが当然ボーカルをとっているのですが、エフェクトがかかっており彼の独特のダミ声も幾分聴きやすくなっているというかごまかしているというか。
チップのベースはいつも以上に脳天直撃のフレーズを奏でており、さすがソロアルバムだけあって、特にアルバム前半の浮遊感の極めっぷりはまさにチップ印といった印象があります。
収録曲
1.Sunshine
2.Rockstar
3.Strange Time
Written-By – Chip Z’nuff、Trent Reznor
Producer – Rick Rubin
4.Dragonfly
5.Still Love Your Face
Written-By – Chip Z’nuff、Wendel Rey
6.F..Mary..Kill
Written-By – Chip Z’nuff、Howard Stern、Steve Miller
7.Anna Nichole
Written-By – Chip Z’nuff、Syklopps
8.Strike Three
9.Hello To The Drugs
10.All Day and All Of The Night
Written-By – Ray Davies
Featuring – Robin Zander、Steven Adler
Bonus Ep: Adler Z’Nuff
11.My Town
Written-By – Chip Z’nuff、Steven Adler
12.Yesterday (Another Wasted Day)
Written-By – Chip Z’nuff、Steven Adler
13.The Game
Written-By – Chip Z’nuff、Steven Adler
14.Tonight We Met (And Now We’re Going To F***)
Written-By – Chip Z’nuff, Steven Adler
Featuring – Dale Bozzio、Slash
15.The Pain Is All On You
Written-By – Chip Z’nuff、Paul McCartney、Steven Adler
※太字は主だった参加者
曲紹介
序盤は特に同じようなゆったりテンポの曲が並んでおり、幾分単調かもと思うも、しばらくするとなぜだか病みつきになるから不思議。
3曲目の「Strange Time」なんかサビすらなくずっと同じフレーズの繰り返し。この曲はナイン・インチ・ネイルズのトレント・レズナーとの共作です。4曲目「Dragonfly」も似たような感じ。
まるで催眠術かの如く同じようなフレーズが繰り返されます。
6曲目「F..Mary..Kill」はSteve Millerがクレジットされていることからわかるように元歌は「Fly Like An Eagle」。
「Hello To The Drugs」にあるギターソロはイナフズナフにも出てきそうなソロ。
前半10曲の中、10曲目「All Day And All Of The Night」だけ毛色が違う。
チープトリックのロビンザンダー参加の曲でアップテンポ。原曲はThe Kinksだ。
さて11曲目、ここからがアドラーズナフの曲。こちらもすべてチップボーカルですが、前半の曲と比べ幾分アップテンポで浮遊感が薄れている。アドラーとのプロジェクトで、よりバンドっぽい形態をとっているからでしょう。ギターも目立っています。
トップ(11曲目)の「My Town」はイナフズナフのアルバム『?(Question)』に収録の「Hang On For Life」の焼き直し。
「Yesterday(Another Wasted Day)」は…何も言うまい。いやぁ良い曲だ。良い曲に決まっている!だから尚更ちゃんとクレジットしてくれ.
(ヘブンさんから教えてもらわなかったらしばらく知らなかったけどね。悪いはずがない!テレ・レレレ♪)
最後の曲はビートルズの曲(なんの曲だっけ?)のフレーズが繰り返される曲で、こちらはちゃんとクレジットされています。(『こちらは』って(笑))
2023年現在、本家イナフズナフもチップ主導のイナフズナフになってから既にアルバム3作出しており、並行してチップのソロアルバムも2作とチップ主導のアルバムがこれでもかと出ておりますが、このアルバム『Strange Time』では他にはないサイケ&浮遊感で異彩(異才?)を放っています。
よりチップサイドを極めたいならこのアルバムがオススメです。
2022年にアナログも出ています。
試聴
Johnnie Rotten Jr とAdler Z’nuffのバージョンの音源。中身は同じだと思う。少なくともタイムは全曲同じ。
https://www.cdandlp.jp/johnnie-rotten-jr/death-of…/cd/r2412782265/
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MV
Remix of “Hello to the Drugs”
Remix of “Hello to the Drugs” from Johnnie Rotten Jr.
Original on the album “The Death of Harry Potter” – Stoney Records
Directed by David Stekert
Remix by Tony Fennell
この怪しげなリミックスを施したのは現ズナフのサイドギター、トニーフェンネル!
このころからトニーとはつながりがあるんだな。(ズナフのカバー集のアルバムでもトニーの名前があるんだよね。)
Chip Z’Nuff – Sunshine (Official Video)
Chip Z’Nuff – Rockstar (Official Video)