アルバム『Enuff Z’nuff』(1989)
アルバム概要
このアルバムは1989年8月22日にリリースされました(日本盤は11月10日)。
その頃の音楽シーンと言えば、2年前の1987年にGUNS N’ROSESが『Appetite for Destruction』を発表。じわじわと売れ爆発的大ヒット。それまでのPOISONなどの”かわい子ちゃんメタル”の人気を奪っていった頃。POISON同様ケバい恰好でデビューしたEnuff Z’nuffは、時代を逆行する形に。
アルバムの内容はデビューとしてはなかなかの出来で、セールス的にも全米74位に達し、シングルも「New Thing」が全米67位、「Fly High Michelle」は同47位とヒット。
メインソングライターのDonnie Vieの独特のメロディセンスと声、そして「New Thing」に代表される同じフレーズが繰り返される癖になるメロディーがこのバンドの持ち味。
メンバーは他にドニーヴィーの相方で縁の下の力持ち的な安定感でバンドを支えるChip Z’nuff、技巧派でありながらも曲に見事にマッチしたギターのDerek Frigo、ド派手な割に堅実さが持ち味のVik Foxxのドラムの4人からなり、この後サードアルバム『Animal〜』の発表手前まで活動していきます。
最近のライブでも上記シングルのほかに、「Kiss The Clown」、「For Now」、「In The Groove」などが演奏されています。
収録曲
1.New Thing (Donnie Vie / Chip Znuff)4:22
2.She Wants More (Donnie Vie / Chip Znuff)4:39
3.Fly High Michelle (Donnie Vie)4:17
4.Hot Little Summer Girl (Donnie Vie / Fajerstein)2:57
5.In the Groove (Donnie Vie / Chip Znuff)6:49
6.Little Indian Angel (Donnie Vie / Chip Znuff)3:30
7.For Now (Donnie Vie / Chip Znuff)4:29
8.Kiss the Clown (Donnie Vie)3:16
9.I Could Never Be Without You (Donnie Vie)3:43
10.Finger on the Trigger (Derek Frigo / Donnie Vie)4:46
試聴
MV
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おまけ
『イナフ・ズ・ナフ』表記がなんとも時代を感じさせますこの日本発売のCD帯。
海外ではアナログも発売されましたが、日本ではちょうどレコード発売がなくなってしまった頃に重なりました。
ヘンテコなバンド名だなと思いつつお金がなかった学生時代、CDをレンタルして大のお気に入りに。ただこの時はこれから30年以上も聴き続けるバンドになるとは思いもよりませんでした。
この後セカンドアルバム『Strength』で大化けし、バンドのピンチを逆手に取ったアルバム『Brothers』でダメ押し。
この凄いバンドの始まりがこのアルバムでした。