全然現役!!Enuff Z’nuff Japan Tour(2024)

Enuff Z'nuff(w/o DV) timeline

イナフズナフ、15年ぶりの来日。
発表されてからもなかなか積極的な周知活動が見られない中、心配していましたが本当に実現しましたね。

今回はチップがフロントマンになって既に何年も経ち、アメリカやヨーロッパでのライブ活動も精力的に行なってきた彼ら。ただし、そのほとんどは他のアーチストのサポートだったり、カップリングだったり、フェスへの参加だったりで演奏時間は限られていました。そんな状況の中日本に来てくれることは想像すらしていなかったのですが、2024年3月にまさかまさかの来日公演が唐突に発表されました。
どうせ来てくれるのなら他のアーチストのように最低90分はやって欲しいと思っておりましたが、蓋を開けると時間だけでなくその内容も期待以上のもので、バリバリの現役感を味わえ、結果この先のバンドの未来も見通せる素晴らしいライブを経験できました。

過去にこんなポップがありましたな。”全然現役!!”、その通り!

「全然現役!!」、変な日本語と思いながらこの言葉を拝借する日が来ようとは…❤️

2024 Japan Tour

来日スケジュール

・2024/9/13(fri)開演:19:00~ (開場 18:30~)SPACE ODD (Tokyo)
・2024/9/14(sat)開演:18:00~ (開場 17:30~)SPACE ODD (Tokyo)

来日メンバー

来日メンバーは、
・Chip Z’nuff:Singer/bass
・Tory Stoffregen:Guitar
・Jason Camino:Guitar
・Chris Densky:Drums

ライブの模様

会場前から、お初なのに長年知っているかのような強力な”応援団”の方とご一緒させていただいて、楽しい時間を過ごさせていただきました。
さあ、いざ開演。

恒例で景気付けでもあるビートルズの「Magical Mystery Tour」で始まる。チップは大きいだけでなく存在感があります。メガネもいつも以上に?キラキラしておりました。ズナフオリジナルの「Kiss The Crown」では感情爆発。これを待ってたんだよー。
両脇を固めるギタリストのお二方。Tory Stoffregenは相方ギタリストがTony FennellAlex Kane→Tony FennellJason Caminoと代わる中長年チップを支え安定したギターを聴かせてくれ(この方は2009年ドニーのいたイナフズナフとしても来日しています)、加入してしばらく経つジェイソンさんも思った以上にサービス精神あり動きもあっていい感じ。今回代わったばかりで今回がズナフで3公演目だったというドラムのChris Denskyも違和感なく安定感もあり若くエネルギッシュで貢献度大。この4人のまとまりはなかなか良かったです。また、全編今のバンドの特徴であるポップでありながらも重厚なハーモニーと”密圧”高い音の洪水で溢れていました。
下のセトリ(ありがと)にあるように、初期の曲も多く(というかチップズナフからは1曲のみ、あとビートルズね)嬉しい展開。自分の中でのハイライトは「Love Train」「The World Is Gutter」でした。

2009年以来、ズナフも迷走していた時期もありましたがそれを乗り越え今回のまさかの来日まで漕ぎ着け、しかも思った以上にお客さんも集まったところを見てとても感慨深いものがありました。このニッチなサイトの目標でもあったイナフズナフがまだ活動していることを知らしめることもちょっとはできたかな。ま、本当はドニーヴィーの活動を知ってもらうことがメインなんだけどね。
正直思いがけないズナフ来日という目的に近いものが終わってポカンと心に穴が空いた感じがあります。ドニーがまだ来ていないにも関わらず…。

今回改めて思ったのは、やはり彼らは良い曲を持っているということ。
ドニーがいるいないに関わらず、でもドニーがいた時の楽曲はやはり盛り上がりが違う。チップが歌ってももう動画などで見まくっているので違和感はありません。なんなら”血”も繋がっているわけですし。観客の待ち侘びた、と感極まる様子を見てしまうと今の編成であっても期待して待っていた人がこんなにもいたんだなあと。「Right By Your Side」なんて涙ぐんでいる人いたもんね。

終わった後チップと触れ合う機会がありましたが、彼のファン思いのところだったり人柄の良さがこのバンドの推進力にもなっているなを実感しました。
何かにつけてドニーに絡めてこのサイトを続けていますが、過去の思い入れ、楽曲の良さに加えてチップの人の良さに触れてもっと今のズナフももっと応援しなきゃとも思いました。人の良さを直に知るってデカいな。

若いファンもいました。これでかい。さらに子供!の観客もいました。英才教育?

2日目はチップの衣装がさらに渋くキラキラになっていてカッコ良い。
以前の来日公演で”ドニーはスターの雰囲気ぷんぷん”という記事がありましたが、今のチップも負けていません。加えて1日目よりさらなる盛り上がりを感じました。2日目は土曜日でしたしね。曲も最後に1日目になかった「Live and Let Die」が加わっておりました。

2日通して、安心したのは”過去の遺産で食べてます”みたいな過去のバンド感は一切なかったこと。現役バリバリ。過去の曲を多くやっているのにも関わらずこれはでかい。これまでコンスタントにライブ活動してきて今のサウンドを作り上げてきた賜物です。今のバンドには次に何が起こるかわからないドキドキハラハラ目が離せないみたいなものは皆無だけど、安定感はありまくり。

個人的には今のバンドのこうした充実ぶりをみるとドニーとの合流は現実的ではないよなと感じましたが、これから将来においてお互いのプロジェクトが行き詰まったり、ひと休みするようなことがあれば…ね。まさにチップアンドドニーの時(レーベルから切られデレクの解雇も重なり、楽しむっていう純粋な理由から再び8トラックでレコーディングを始めた時)のように。(その時出来上がったのが傑作アルバム『ブラザーズ』。肩の力の抜けた、それでいてしっかりとした骨のあるバリエーション豊かないいアルバムです。)今回このアルバムからは「Wheels」をやってくれました。

う〜ん、でもそんなタイミングあるのかなぁ…。

現状でもドニードニーで素晴らしいアルバムやシングルを発表してくれており、チップズナフでいいアルバムを出し続けてくれています。
フタ粒でそれぞれに美味しい今の状況を楽しんでいれば…、ま、いずれね。

セトリ

1日目

2日目

最後に「Live and Let Die」が付け加わっておりますが、リストにはなし。急遽付け加わった?The Beatles多すぎ問題…

バンド側からのまとめ動画

関連ポスト

ドニーについて

当日の会場では「ドニー」を必要以上に自主規制している自分がいまして、なのでTシャツも1日目は純粋イナフズナフ

ライブ後ですが、一部の”不届なファン”がプロモーターさんに「ドニーは呼ばないの?」と聞いていました。1日目ライブ後の印象としてはなかなか難しい感じのようでしたが、2日目Tシャツやレコードも売り切れた状況を受けてか、ちょっと感触が変わっていたようです。マジですか!

不届なファン…、私たちのことですが何かw。

hanbeeさんが関係者の大人の人に、チップドニーのことを聞いてもらったようですが、「もうドニーとは10年以上喋ってないからなぁ」だったとのこと。
いやいや、あんたたち兄弟、ここ数年で最低でも4回くらいはあってるやんと突っ込みたくなるような返事だったようですが、まぁチップの大人な対応ですよね。
アルバム『Brainwashed Generation』 (2020)にドニーが参加した時
過去アルバム再発の契約時(2020)
シングル『Party Time』MV収録時(2021)
ドニー&コラビのショウの後(2022)
他には誕生日にチップからドニーに対しツイートがあったりもしています。
(確かその頃イベント業者だったかから一緒にやるならお金積むよ的な話があったんじゃなかったっけ。うるおぼえ…。)

おまけ

今年に入って毎週Power Rock TodayのグランドカウントダウンにEnuff Z’nuff w/ Donnie Vie で投票してきました(圏外からの投票だから集計対象なのかもわからないけど、両者の名前をセーソクさんに目にしてもらって思い出してほしいためね。ずるいよね。)が、今週に限っては今のEnuff Z’nuff にしました。それだけの今のバンドに対しての満足感があったってこと。

2日目はこれだけ持参してきたドニーT(3枚持参)を着ないのもと思い、こそっと、ズナフっぽいけど実はドニーTというもので参加。上着で隠しながらこそっと。

今後コンスタントに来日が続けば、The Damnedのファンがベレー帽&白ぶちメガネで集まるみたいにファンがあのメガネで集うところを見られるかも。それにしても紫デカ丸メガネはどこで売っているのか?

東京遠征に出かける前はTim Christensenのライブもあるからというのもあったのは正直なところ。しかし、東京遠征終わってみれば思い入れもあってかこのズナフ2日間がハイライトでした。(もちろんTim ライブも良かったですよー。)
TimのライブにズナフT1人とドニーT2人(含むわたくし)が思いがけず参加しておりましたが、今思えばTimのライブ告知ボード前で写真でも撮って本国SNSに送ってあげられれば、ズナフドニーが日本でこんなに人気あるのかと”ひとざわつき”くらいさせることが出来たかもね。俺たちと関係ないライブに俺たちのTシャツで集まってるって。

今回マイケルモンロー以来の東京。いつ来ても東京は迷いますね。
エレベーターやエスカレーターの降りた地面や、電車のドアから降りた地面にどちらが北かわかる目印を書いてくれれば。(←切望。なんなら義務化してくれ。)方向音痴には大変助かるのですが。

今回の遠征の充実ぶりは周りでよくしていただいた”応援団”の方々といろんな話ができたことが大きいのは間違いなく、またそのような機会があればと願うばかりです。
関わってくださった皆様ありがとうございました。
また、来日に尽力してくださった関係者の皆様ありがとうございました。

https://spacewalktothecomet.com/news/archives/art/00010.html

次はドニーのターンだ。


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